【All You Need Is Love】(愛こそはすべて)


レノン=マッカートニー の作品。実質的にはレノンの作った楽曲である。リード・ヴォーカル はジョン・レノン。彼の作風のひとつである、4拍子  と3拍子  を組み合わせた巧みな変拍子  が特徴であるが、決して難解には聞こえない。二重否定を多用したポジティヴな歌詞も印象的。ジョンは「曲を作るのに30分とかからなかったが、歌いこなすのに1週間かかった」と語っている。イントロにはフランス国歌「ラ・マルセイエーズ  」が、エンディングにはJ.S.バッハ2声のインヴェンション  8番BWV779 グレン・ミラー  楽団の「イン・ザ・ムード  」のイントロ部分、イングランド民謡「グリーン・スリーヴス  」、ビートルズの「シー・ラヴズ・ユー  」の冒頭部分が演奏されている。

1967年6月25日  に世界で初めて実践された、宇宙通信衛星を使って31ヵ国で同時放送された宇宙中継特別番組「アワ・ワールド」(注=日本では「われらの世界 」というタイトルでNHK総合テレビ にて放送)の為に作られた曲で、レコーディング風景が同番組内で世界中継された。ビートルズは新曲となるこの曲を世界に披露し、愛のメッセージを伝えた。なお、この時は白黒テレビ による収録・放映だったが、『ザ・ビートルズ・アンソロジー  』の映像版(Vol.7)ではコンピューターによるカラー化が行われている。この生中継が終わった直後に、リンゴ・スター によるイントロスネアドラム のロールとジョンのヴォーカルの一部を改めて録音し直した(そのため当時テレビ放映されたヴァージョンとリリース版では若干の相違がある)。 また、この歌がきっかけとなってジョンはアメリカのウエスト・コーストのヒッピー から英雄としてとらえられる様にもなった。

1967年にシングルとして発表された後、米国ではキャピトル・レコード  編集版アルバム『マジカル・ミステリー・ツアー  』に収録された。また翌年ビートルズ を主人公としたアニメ映画『イエロー・サブマリン  』の挿入曲として使用されたため、1969年  に発売されたアルバム『イエロー・サブマリン  』にも収録されている。

アニメ映画の『イエロー・サブマリン』では、ペパーランドを荒らしたブルー・ミーニーズという化物らをビートルズが音楽で退散させる場面で使用されている。

2002年  6月3日バッキンガム宮殿  で行われた、女王エリザベス2世 戴冠50周年記念コンサートのラストにて、出演者全員で合唱され、ポール・マッカートニーベース とリード・ヴォーカルの一部を担当した。ポールがビートルズ解散後にこの曲を一般観客の前で歌ったのは、これが初めてである。この時はコンサートの趣旨に合わせ、イントロにイギリス国歌「女王陛下万歳 」が演奏された。

ラヴ  』収録ヴァージョンでは、最後に「グッド・ナイト  」の旋律  が挿入されている。